グローブにはストーリーがある
手袋は、何世紀にもわたって、手を温めたり、戦いに参加したり、人の社会的地位を決定するのに役立ってきました。そのため、デンツミュージアムは、個人が所有する世界最大の手袋コレクションを展示するだけでなく、社会を見る窓でもあるのです。
コレクションの中には、世界最小の手袋から1945年製のデンツ社製ソフトブラウンレザーの手袋まで、大名、提督、君主、そして一般の人々の手袋が含まれており、45年間一度も「縫い目を入れる」ことなく使い続けられてきました。また、アンティークのミシンや1890年代の写真など、手袋作りに必要な道具も展示されています。
ロイヤルハンドにはロイヤルグローブが必要
1953年のエリザベス女王の戴冠式では、金糸で刺繍されたデンツの白革の手袋が着用されたことで有名です。しかし、ジョージ3世の時代から世界最高の手袋を作り続けてきたデンツは、その品質と伝統、そして「英国らしさ」が認められ、ロイヤルワラントを取得しています。
コロネーション・グローブ、エリザベス2世、1953年
1953年6月2日、ウェストミンスター寺院で行われたエリザベス2世の戴冠式のためにデンツが製作した特注グローブ。白い革製のグローブは、戴冠式のリングをつけるまで王族の手を保護するために着用されました。
喪服用手袋 ヴィクトリア女王 c1861-1901
1861年、アルバート公の死後、ヴィクトリア女王が着用した黒の手袋。上質なウールジャージーニットを使用し、プリックシームのディテールを施したファブリックグローブは、手首の動きを妨げないようにフレアカフになっています。手縫いとミシン縫いが混在しています。
戴冠式グローブ、エリザベス1世、1559年
1559年1月15日にウェストミンスター寺院で行われたエリザベス1世の戴冠式で着用された一対の手袋のうちの一つ。白のアルマイト加工を施したスエード・レザーを使用し、手縫いでプリフォームを施しています。銀糸、パープル、スパンコール、シルクサテンのインサートで、オーブ、花、葉を表現しています。
手袋 チャールズ1世 c1625-1649
洗練された趣味の持ち主であったチャールズ1世のクリーム色/黄色の革製手袋。手袋は、アイボリーのシルクサテンで覆われた8つの丸いタブで構成されたガントレットに取り付けられており、色とりどりのシルクと金の金属糸で花の刺繍が施されています。細い絹糸を使って手作業でホイップステッチが施されています。
デンツ・ミュージアムは、グループや少人数のパーティー向けの事前予約制のツアーでのみオープンしています。詳細については、電子メール [email protected]